今、気候変動対策にとって重要な2つの政策、エネルギー基本計画案」と「温暖化対策計画案」について、
パブリックコメント(パブコメ)が呼びかけられています。

「エネルギー基本計画」は、これからの日本のエネルギーのあり方を描くもの。
「温暖化対策計画」は、これからどのように温室効果ガスを減らしていくのかが書かれたものです。

それぞれの政策を議論する審議会では、原発や化石燃料で既得権益を持つ産業界や
電力業界の声が大きく、
国際的な潮流に逆らい、今まさに行うべき「エネルギー転換」や
大幅な温室効果ガス削減」を先送りしようとするものでした。

このままでは、一部企業の目先の利益のために、
私たち、そして若い世代の未来が犠牲になってしまいます。

パブコメは、計画に直接声を届けられる貴重な機会です。
ぜひ、下のポイントを参考にして、みなさんの声を届けましょう!

今すぐ投稿しよう!

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簡単な問題点を確認し、その場で質問もしながら、一緒にパブコメに記入することができます。
ぜひこの機会にご参加ください!

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5つのポイント&投稿例

「エネルギー基本計画案(エネ基)」と「温暖化対策計画案(温対計画)」
2つのパブコメがありますが、共通する内容も多いです!

こちらの5つのポイントと投稿例を参考にしてみてください。

①プロセス
(エネ基・温対計画)

【問題点】
「エネ基案」も「温対計画案」も、決定するプロセスに市民が参加する場がほとんどなく、
原発推進や化石燃料維持を支持する委員が多数派の会議だけで決められています。

【投稿例】
審議会での議論や意思決定に、若い世代を含む多様な立場の専門家や環境団体、
市民が参加できるようにしてください。民主的で透明なプロセスによる「国民的議論」を行なってください。

②気候危機
(エネ基・温対計画)

 

【問題点】
「エネ基案」「温対計画案」ともに「2035年までに温室効果ガス60%削減(2013年比)」
という目標値が示されましたが、これは世界全体で必要な削減の平均値にも足らず、
日本のこれまでの排出責任を考えるとあまりに低い数字です。

【投稿例】
「2035年までに温室効果ガス60%削減(2013年比)」では、地球の気温上昇を1.5度に抑えることができません。
世界全体で必要な排出削減率の平均でも66%以上、これまでの排出量や
先進国としての責任を踏まえれば70〜80%削減の野心的な目標を掲げてください。

③原子力
(エネ基)

【問題点】
「エネ基案」では、2011年の福島原発事故以降継続してきた「原発依存度の低減」
という方針が削除され、再稼働、運転延長、新増設・リプレースや新型炉の開発など
原発を「最大限活用」するという真逆の方針が示されています。

【投稿例】
「原発依存度の低減」を削除せず維持してください。
地震の多い日本で、万一事故が起こった際の避難計画や廃棄物の処理方法が不十分なまま「最大限活用」はありえません。
数兆円のコストをかけて新増設やリプレースしても出来上がるまで数十年かかり、
気候変動対策としては間に合いません。

④化石燃料・石炭火力
(エネ基)

 

【問題点】
気候危機を止めるために必要な「化石燃料からの脱却」が国際会議でも合意されましたが、
日本は水素やアンモニアを混ぜたり、CO2を改修して貯留する「CCS」などの
排出削減対策をとって石炭火力発電、ガス火力発電(=ゼロエミ火力)を
使い続けようとしています。

【投稿例】
気候危機を止めるため、できる限り早く化石燃料から脱却してください。
ゼロエミ火力は高コストで、実用化まで時間もかかりすぎます。
化石燃料を毎年数十兆円かけて輸入するのではなく、
再エネや省エネに投資してエネルギー自給率を高めてください。

⑤再エネ・省エネ
(エネ基)

 

【問題点】
「エネ基案」では2040年に再エネ比率4〜5割という低めの目標が示されていますが、
これすら到達しない場合のさらに低いシナリオまで提示されています。
まだまだポテンシャルのある再エネと省エネを最優先で拡大すべきです。

【投稿例】
地球の気温上昇を1.5度に抑えるために、再生可能エネルギーを3倍に拡大する計画を策定してください。
省エネを進めるため、建物の断熱基準を強化してください。

Q&A

\ もっとアクションしたい方へ  /

地元の国会議員に伝えよう!

「エネルギー基本計画」も「温暖化対策計画」も、わたしたちのくらしに直結する問題なのに、
国会での議論を経ずに「閣議決定」のみで進められます。

わたしたちの意見を国の政策に反映させるため、
このプロセスの問題についてパブコメで意見を出すのに加えて、
わたしたちの代表である国会議員に
「エネルギー基本計画や温暖化対策計画について、国会できちんと議論を」
と伝えてみませんか?

直接会いにいくのはもちろん、電話でもメールでもSNSでも大丈夫!
有権者であるあなたは、国会議員にとって大切な存在。
きちんと耳を傾けてくれるので、勇気を持って伝えてみましょう。


意見の伝え方

① 自分の選挙区の国会議員を探す

<探し方👇>
インターネットで「自分の市区町村名」と「衆議院議員」として検索してみてください。
衆議院議員の名前がでてきます。

(必ずしも自分の選挙区の国会議員でなくてもOKです)

② 国会議員の連絡先を調べる

<調べ方👇>
議員のウェブサイトへ行き、電話番号やメールアドレス、SNS(FacebookやInstagramなど)、フォームがあるか確認する。

③ 連絡をして「エネルギー基本計画について、NDCについて、国会できちんと議論をしてください」と伝える

<電話での伝え方例👇>
(メールやフォームでも同様に伝えてみてください)

◯◯に住んでいる(選挙区を伝えるために大事)◯◯です。
◯◯議員に伝えていただきたいことがあり、お電話しています。
お話してよろしいでしょうか。

いま、国がエネルギー基本計画をつくったり、温室効果ガス削減の国別目標(NDC)を含む温暖化対策計画について決めようとしていると思います。

エネルギーのあり方、温室効果ガスをどれだけ減らすかなどはわたしたちの暮らしに直結する問題です。
決めてしまう前に、国会できちんと議論をしてください。
◯◯議員にお伝えいただきますようにお願いします。